第一種 衛生管理者(国家試験)受験者のためのまとめ⑥
【内臓(胃・小腸・大腸・脾臓・肝臓】
①胃
胃では胃酸によってペプシノーゲンがペプシンという消化酵素となり、タンパク質を分解する。
※水分と栄養分の吸収はほとんど行われない。
②小腸
〇胃につながる器官で、十二指腸・空腸・回腸に分類される。
〇表面はビロード状の絨毛(じゅうもう)という小突起で覆われていて、栄養素を吸収する。
〇ほとんどの栄養素は小腸で分解・吸収される。水分の80%も吸収される。
〇小腸で分解されるもの
糖質 ⇒ ブドウ糖
脂肪 ⇒ グリセリンと脂肪酸
タンパク質 ⇒ アミノ酸
ブドウ糖とアミノ酸は絨毛の毛細血管に吸収されたあと、門脈を通り肝臓に運ばれる。
脂肪酸とグリセリンは絨毛から吸収されたあと、再び脂肪になり、リンパ管を通って肝臓に運ばれる。
③大腸
小腸までに消化された残りの消化物の水分を吸収して固形物(糞便)にする。
④膵臓
〇膵液(消化酵素を含む液体)を十二指腸に分泌する消化線。
〇3大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)の消化酵素をすべて含んでいる。
タンパク質の分解酵素 ⇒ トリプシノーゲン
脂質の分解酵素 ⇒ 膵リパーゼ
炭水化物の分解酵素 ⇒ 膵アミラーゼ
〇5大栄養素 ⇒ タンパク質・脂質・炭水化物(ここまでが3大栄養素)・ビタミン類・ミネラル
栄養素まとめ
栄養素 | 分解後の物質 | 吸収 |
---|---|---|
タンパク質 | アミノ酸 | ・小腸の腸壁で吸収される ・約20種類のアミノ酸が結合してできている。 |
脂質 | 脂肪酸・グリセリン | ・小腸の腸壁で吸収される。 ・十二指腸で胆汁と混ざり乳化する ・炭水化物の2倍のエネルギーを産生する |
炭水化物 (糖質) | ブドウ糖 | ・小腸の腸壁で吸収される。 ・肝臓でグリコーゲンとして貯蔵される ・最後に二酸化炭素と水に分解される |
ビタミン | 分解されない | ・小腸の腸壁で吸収される。 |
ミネラル | 分解されない | ・小腸の腸壁で吸収される。 |
⑤肝臓
〇アルカリ性の消化液である胆汁を生成。胆汁は胆のうで貯えられ、短観から十二指腸に分泌される。消化酵素は含まないが、脂肪を乳化し、脂肪の分解を助ける。(脂肪分解作用)
〇血糖値が上昇するとグルコースをグリコーゲンに変えて貯蔵し、血糖値が低下するとグリコーゲンをグルコースに変えて血中に放出して血糖値を調整する。
〇化学物質、アルコール(アセトアルデヒド)、薬剤などの有害物質を分解しm無害な物質に変える。
肝臓の働き
働き | 効果 |
---|---|
胆汁合成作用 | ・胆汁を1日1000ml分泌する。 ・胆汁はアルカリ性の消化液で、消化酵素は含まないが、脂肪分解作用がある。 |
代謝作用 | ・グリコーゲンの生成・分解(グリコーゲン ⇔ グルコース) ・血液凝固物質や血液凝固阻止物質を生成(アルブミンなどの血漿タンパク質) ・アミノ酸の処理 ・脂肪酸の分解、コレステロールの合成 |
解毒作用 | ・血液中の有害物質を分解し、無毒な物質に変える |
血液量の調整作用 | ・血液を貯蔵する |
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